ラッキーであることを評価できるようになったらお金持ちに近づく
お金持ちの中には、非常にラッキーな人もいる。あまり努力もせず、思いつきで始めたビジネスが大当たりするような人は少数だが存在している。
このような人に対する評価はおおむね以下のようなものだろう。
「ラッキーだっただけだよ」
「どうぜ偶然でしょ」
確かにその通りなのだが、ラッキーな人に対してそのような評価を下している人は、お金持ちになりにくい体質を持っている。それはどういうことか?
独立した2人の勝敗を分けたものとは?
外資系のIT企業に勤めるYさんとMさんは、半年前に辞めていった同僚のAさんとBさんについて話をしていた。AさんとBさんは同じ時期に会社を辞めてそれぞれ新しい会社を設立していた。
このうちAさんは、有力なパートナーを見つけ、一気に事業が拡大しつつあった。これに対してBさんの会社は資金調達に手間取り、本格的な事業を開始できないでいる。
Aさんが有力なパートナーを見つけることができたのは、まったくの偶然であった。奥さんの友人のパーティで知り合った人がたまたまパートナー企業の出資者で、経営者を紹介してもらえたのだ。
この情報を知った時のYさんとMさんの反応は対照的であった。
Yさん「Aさんはすごいね。あんな風にしてパートナーを見つけるなんて」
「彼はホンモノの実業家になったね」
Mさん「Bさんはせっかくがんばったのにかわいそうに」
「Aさんはホント、ラッキーだよな」
Yさんは、Aさんが偶然に有力なパートナーを見つけて事業化までこぎつけたことを高く評価している。ラッキーであることを「ホンモノの実業家になった」と評している。
これに対してMさんは、がんばったのに報われなかったBさんに同情している。そして偶然にうまくいったAさんは単なる偶然であると切り捨てている。
頑張ったご褒美を期待するのは「他力本願」な証拠
YさんとMさんは両者とも、将来実業家になって大金を稼ぐことを希望しているのだが、どちらがその夢を実現しやすいだろうか?もちろん答はYさんなのである。
Mさんの最大の問題点は、他力本願な点である。Mさんのどこが他力本願なのだろうか?それは、がんばったらご褒美をもらえるという考え方そのものである。Mさんは自覚していないが無意識のうちにご褒美をくれる誰かを想像しているのである。
サラリーマンのように、あらかじめルールが決められているゲームならがんばって成果を出せば会社がご褒美をくれるかもしれない。だが実業家になった以上は、ルールそのものも自分で決めなければならない。何をすれば勝ちなのか、どうなると負けなのかも自分次第なのである。ご褒美をくれる誰かは存在しないのだ。
パートナーを見つけることを勝ちと自分で定義すればAさんは勝ちということになるし。その後の売上高の数値を勝ち負けの基準にするなら、Aさんはまだ勝負もしていないことになる。
運を切り開ける人がお金持ちになれる
Mさんのような人は、与えられたゲームの中でしかプレイすることができない。Mさんは実業家になったとしても、平均的な水準しかお金を稼ぐことはできないだろう。しかもMさんは自分が他力本願であることをおそらく認識しておらず、状況はさらに複雑なのだ。
これに対してYさんは偶然がもたらすパワーの恐ろしさを良く知っている。人と違ったことをしないと大金は稼げないことをYさんは理解しており、そのためには偶然の出会いも確実にお金に変えていく貪欲さが必要だということも皮膚感覚として理解している。
実業家になる以上、仕事の能力があるのは、ある意味当たり前であり、それを超えたところで勝負が決まる。運を味方につけることができたAさんは、Yさんから見れば実業家としてのパスポートを手にした人なのである。
【参考記事】
「自動車ドロボーから下院議員になった男」
【関連サイト】
「なぜあなたは出世できないのか?」
「投資で成功するために絶対知っておくべきこと」
「起業・独立で成功するために知っておくべきこと」
「放射能から身を守る食品サイト」
「記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト」
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