100円ショップで分かるお金持ちのセンス
読者の皆さんは100円ショップに対してどのようなイメージを持っているだろうか。100円ショップに対する考え方を見れば、お金持ちのセンスの有無が分かるといわれているくらい、100円ショップというのはお金のセンスが問われる店である。
100円ショップは実は儲かる商売
まず最初に100円ショップに並んでいる商品はすべてコスパが高いものだと思っているようなら、お金持ちへの道は遠い。確かに100円ショップには、びっくりするような安い商品が並んでいることもあるが、すべてがそうとは限らない。
そもそも100円ショップはビジネスであり、コスパが高いものばかりを取り扱っていては企業が儲からなくなってしまう。100円ショップの秘密を知るには、まずは100円ショップがどのようなビジネスをしているのか知る必要がある。
意外に思うかもしれないが、100円ショップは、非常に利益率が高いビジネスである。大手100円ショップの平均的な原価率は約64%である。つまり100円ショップの商品は平均すると、64円で商品を仕入れているのだ。
これに対して大手スーパーの原価率は高く70%を超えている。ある大手スーパーの原価率は73%であった。つまり大手スーパーでは、100円の商品は平均すると73円で仕入れている計算になる。1商品あたりの利益は100円ショップの方が圧倒的に大きいのだ。
お店の利益と顧客の利益は基本的に相反する。
お店がたくさん儲かっているということは、顧客はそれほど得していないことになる。では、なぜ100円ショップはこれほどの利益を上げることができるのだろうか。
その秘訣は商品の組み合わせにある。100円ショップは、圧倒的に利益率の高い商品とそうでない商品をうまく組み合わせている。
100円ショップで扱っている商品の中には、他の店では絶対に100円では手に入らない商品もありるが、一方では、他の店を丁寧に探せば、100円ショップよりも安く手に入るというケースも少なくない。
どの商品が安くてどの商品が高いのか
さらにいえば、ネット通販や新品のオークションサイトなどでまとめ買いすることで、100円ショップよりはるかに安い値段で商品を買えるケースもある。
もし100円ショップにおいて、本当に劇的に安い商品だけを選択できれば、相当なコストパフォーマンスになるだろう。一方、何でも100円ショップで購入するというような方法が日常的になってしまうと、実際にはかなり損しているというケースも出てくることになる。
商品の価格と品質について目が肥えてくると、100円ショップの棚を眺めただけで、どの商品が割安で、どの商品が割高なのかある程度、判断できるようになってくる。
実際に100円ショップを利用するのかは別にして、100円ショップをうまく活用できるノウハウを持っていれば、ビジネスで成功しやすいことはほぼ間違いない。
これからお金持ちを目指そうという人は、このあたりについてよく考えた上で100円ショップを利用するとよい。買い物の効果を最大化するためには、「必要なもの」を「できるだけ安く」、そして「必要な分だけ買う」という三拍子が必要となる。
せっかく安いものを手に入れたとしても、それが必要ではなかったり、必要とする量を超えていたりすれば、結果的にそれはムダな買い物となってしまう。
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