お金に縁がない人は、対症療法がお好き
このところスポーツ選手の不祥事や教師の体罰といったニュースを目にする機会が増えている。こうした事件が起こると、必ず出てくるのが、テクニカルな対症療法である。
だが、こうしたテクニカルな手法にばかり頼っている人は、本当の意味で問題を解決することはできない。これはお金持ちとそうでない人の違いにも似ている。お金持ちの人は本質的な原因を探ろうとし、お金に縁のない人は、具体的な対症療法ばかり求める傾向が強い。
対症療法では根本的な解決にはならない
何らかの不祥事が発生した場合、組織としては何らかの対応策が必要なので、マニュアルの整備といった話が出てくることになる。だが、あくまでこれは組織としての表向きの対応に過ぎない。こうした問題は根本的な部分に依存していることがほとんどであり、対症療法では解決しないのだ。
スポーツ選手の不祥事については、様々な意見が出ており、「スポーツ選手を過度に神格化するのをやめるべきだ」といった類の解決策も出ているようである。また体罰問題では「生徒に対する指導と暴力をしっかり区別すべきだ」といった意見もよく耳にする。
だがこれらの解決策は根本的な問題には何一つ触れていない。スポーツ選手が神格化されているなら、それは神格化したい人が多数存在する結果としてそうなっているので、ただやめるべきだと言って表面的に規制しても、本質は何も変わらないだろう。
なぜ、スポーツ選手が神格化されてしまうのかという、大衆心理の本質を見極めなければ、本当の意味で、問題を解決することは不可能である。
体罰の問題も同じである。そもそも指導と暴力を峻別できない人が大勢いるからこそ体罰という問題が繰り返し発生している。本質的な違いを区別できない人に、指導と暴力を分けて考えるように指導しても、ほとんど意味がない。
多くの人は対処療法に安心感を覚える
これはお金持ち論についても同じことが言える。お金持ちになるためには、物事の本質的な理解がとても重要なのだが、こうした話を嫌う人は少なくない。すぐに役立つ具体的な情報ばかり欲しがるのだ。
誰もが実践できるお金持ちになるための絶対的な方法があるのなら、皆が行っているはずだし、そのような方法が世に知られた瞬間に模様されてしまい、即座に効力を失ってしまうだろう。
これはちょっと考えれば分かる話だが、それでも具体的な対症療法を多くの人が求めるのは、おそらく、その方が安心できるからだろう。
抽象的な話は、すぐに効き目があるのかよく分からない。話が具体的であることと、実際に効果があることはまた別の話なのだが、具体的な話の方が、効果がありそうに見えるし、何より安心感を得ることができる。結果として、とりあえずどうすればよいという話ばかりが先行することになる。
だが本当にお金持ちになれる人は、こうした安易な話には飛びつかない。なぜそのようなことが起こっているのか、本質的な部分を考え、普遍的な論理として理解し、日々の行動に反映させていく。こうした発想が最終的に大きな富を引き寄せることになる。
関連記事
-
-
セクハラ次官に同情しているようではお金持ちへの道は遠い
世の中はセクハラの話題でいっぱいである。某官庁トップのスキャンダルに対する世間 …
-
-
自分を特別な存在だと思っていませんか?
お金持ちになる秘訣は、自分の才能は信じても、自分を特別な人とは思わないことであ …
-
-
成功者はよく寝るのホント/ウソ
寝具メーカーが発表した世界の成功者たちの睡眠時間が話題になっている。7時間以上 …
-
-
お金持ちのクレームの付け方
前回はお金持ちの交渉術について解説したが、今回は関連してお金持ちのクレーム術に …
-
-
粋(いき)なお金持ちは六本木には現れない?
六本木でキャバクラ嬢をしているN代さんは、最近特にグチが多い。不景気が続いてい …
-
-
お金持ちになると出費が少なくて済む
お金持ちはますますお金持ちになるとよくいわれている。その理由は、お金持ちの人に …
-
-
お金持ちはすべて自分のせいにする
お金持ちになれる人というのは、なかなか人には出来ないことを実現しているので、多 …
-
-
投資はお金持ちになってから?
お金持ちになるためには、お金を稼がなければならない。大きなお金を稼ぐ方法は、大 …
-
-
お金が貯まらない人は言い訳が得意
お金持ちになるためには、多少のまとまったお金が必要である。お金儲けには何らかの …
-
-
オーナー社長を友達に持て
よく言われることだが、友達を5人列挙するとその平均年収があなたの年収になるとい …