卑屈な精神構造ではお金持ちになれない
せっかくのチャンスがありながら、物事に対する考え方一つで、それを生かせないケースは多い。卑屈なマインドを持っていることは、お金持ちになることから自分を遠ざけてしまう原因となってしまう。
エリート社員との付き合いを吹聴する飲食店経営者
ある飲食店経営者の話である。口コミで評判が広がり、店は連日大入りとなった。その経営者のところには、融資の申し込みや多店舗展開してはどうかという話が次々と持ち込まれるようになってきた。こうした機会はなかなかめぐってこないので、彼にとっては大きなチャンスといってよい。
だが、その経営者は、業務提携を申し込んできた大企業や銀行にいいように使われ、実質的に店を奪われる状況となってしまった。原因はいろいろあるが、もっとも大きいのは本人のマインドにあった。
彼の店が評判になってからは、店には有名な大企業のエリート社員などもたくさん来店していた。「店にはこんな客が来ているんです」というのはひとつの宣伝方法なので、うまく活用すればよいものではあるのだが、彼の場合には少し様子が違っていた。
彼は周囲の人物にこう話してたいたのである。「僕と付き合っていると、普段は会えないようなエリート達と知り合いになれるんだよ・・・」。
単なる有名企業の社員というだけで、彼等が普段会えないようなエリートなのかという点について、そもそも疑問の余地があるが、問題は、その経営者が本気でそう思っていたという点である。
卑屈な面持っているのは百害あって一利なし
彼はどうしても、卑屈な精神構造から脱却できなかったようである。大企業のエリートたちが来店するようになったのだから、自分や自分の店も格が高くなったのだと本気で感じているようでは、最初から勝負は負けである。
こうした人は、自尊心をくすぐられるとすぐに乗せられてしまうリスクがある。実際、そうした形でいいように利用されてしまったのである。
ビジネスの基本は顧客第一なので、顧客中心に物事を考えるという価値観は大事である。だが、あくまで顧客はあくまで顧客であり、冷静に向き合う必要がある。顧客の社会階層を見て、自分の社会階層も上がったかのように錯覚するのはあってはならないだろう。
さらに厳しいことをいえば、彼は多店舗展開し、さらに規模の大きい実業家になろうしているのである。そうであれば、こうしたエリート達を何十人も使いこなす立場であり、彼等に対してはむしろ上から目線で接することができなければいけないはずである。
お金持ちになるという点において、卑屈な面を持っていることは何のメリットももたらさない。そうした部分が少しでも自分にあるようなら、すぐに改めた方がよいだろう。
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