通勤中のサラリーマンの目は死んでいる?
先日「通勤中のサラリーマンの目は死んでいる」という大学生の投稿がネットで話題となっていた。当然のことながら、この投稿に対しては賛否両論が出ているのだが、この手の話は、昭和30年代から延々と続けられてきたテーマなので話そのものに目新しさはない。
ただ、通勤時間というものが、お金を稼ぐという行為にとって極めて大きな負担になっているのは事実である。お金持ちになりたければ、多少の負担を覚悟しても通勤時間を削減した方がよい。
通勤時間の削減は削減分以上の効果をもたらす
多くの学生は、サラリーマンの姿を見て「あのようにはなりなくない」とつぶやき、そして10年後にはほとんどの人がそうなっている。
投稿した大学生も、あくまで、比喩として電車に乗るサラリーマンと表現したのだろうから、実際に電車に乗っているサラリーマンが皆、死んだ目をしているわけではない。要するに典型的なサラリーマンとしての人生に希望が見いだせないという話である。
個人的な話をすれば、筆者はそうした働き方はしなくないと思っていたので、サラリーマンを途中で辞めてしまったわけだが、仕事に対する価値観は人それぞれである。各自が好きに生きれば良いだろう。
ただ、電車に乗るサラリーマンが死んだ目をしている(ように見えるのは)、単純に生き方の問題だけではないはずだ。劣悪な通勤環境が大きく作用しているのほぼ間違いない。ネット上でも「あのような電車の空間で生き生きしているのはむしろ異常」といった声も出ている。
本コラムでは何度も取り上げているが、お金持ちの人は、総じて職場に近いところに住む傾向が顕著であり、通勤地獄とは無縁な生活を送っている。通勤時間という無駄な時間を削減できると、実際に削減できる時間以上の効果をもたらすのである。
都心に住むと逆に飲みに行く回数が減る?
よく「通勤時間は有効活用できるから大丈夫だ」という反論を聞くことがある。実は筆者も、職住接近を実現する前まではそう思っていた。だが実際に職住接近を実現すると、あまりの効果に目を見張ることになった。通勤時間を使っての読書や作業というものは、ほかにやることがないので、それを行っているに過ぎなったということが明白になったのである。
筆者はある程度、お金に余裕が出来てから都心に移ったが、これからお金持ちになろうという人でも効果がある。というよりも、そのような人こそ、積極的に便利な場所に住んだ方がよい。
職場と家が近いと、体調の管理は非常に容易になる。またストレス発散で飲みに行くという回数が減る効果もある(人によって異なるかもしれないが)。
家と職場が遠いと、外食はハレの場となり、ついついストレスを発散してしまうのだが、都心に住んでいると、繁華街などいつでも行けると思ってしまう。飲みに行ってストレスを発散するということに、あまり魅力を感じなくなってしまうのだ。
また人と会食するのも非常にラクである。時間を気にしなくてもよいし、終われば10分で家に帰って休むことができる。充実した仕事をするのであれば、便利な所に住むメリットは極めて大きい。他の出費をある程度、犠牲にしても、費用を捻出する価値は十分にある。
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