ますます重要となるスピード感
お金持ちになるためには、スピード感を持つことがますます重要となってきている。物事をスピーディに進めることは、以前から大事な要素ではあったが、テクノロジーの変化が状況をさらに変えつつある。これからの時代において成功を収めるためには、絶対的なスピードが求められることになるだろう。
ビジネス全体がシェアリング・エコノミーに
このところ、既存のインフラを使ってそれをマッチングするネット・サービスが急激に普及している。代表的な例が、自宅や投資用マンションをホテルのように有料で貸し出す「民泊」仲介サービスである。
この業界ではAirbnbが最大手だが、従来の法体系では、Airbnbを使って有料で(かつ継続的に)人を宿泊させる行為は旅館業法に違反するものであった。しかし国家戦略特区で民泊が認められることになったことで、今後は、全国的に民泊が一大ブームとなる可能性が出てきている。
民泊に限らず、ネットのインフラをフル活用すれば、あらゆるサービスがこうしたマッチングの対象となってくるだろう。現在、理髪店の仕事は届け出が必要だが、髪を切って欲しい人と、そのサービスで対価を得たい人をネットでマッチングすれば、既存の理髪店の届け出制は有名無実化してしまう。スマホの完全普及によって、社会の需要と供給が完全に最適化される可能性が出てきたのである。
スマホをベースにしたネット社会においては、新しい設備を用いることなく、すでにあるインフラを使って、ビジネスを行うことが主流となってくる。
新製品や新サービスの開発も、あらたな設備投資を行うのではなく、既存のモノやサービスを選び出し、それをうまく組み合わせることによって実現するようになるだろう。言ってみればビジネス全体がシェアリング・エコノミーのような状態になってしまうのだ。
思いついたらすぐに実行しないと誰かが持って行ってしまう
このような時代においては、面白いアイデアを出すことも大事だが、それに加えて、そのアイデアを出来るだけ早く実現することが絶対的要素となる。
新しいビジネスが既存のリソースの組み合わせで実現できる以上、思いつくことさえできれば、誰でも新サービスを立ち上げることができるからだ。
以前も起業家の世界では「自分が思いついたことは10人が思いついていると考えろ」という諺があった。自分以外にも取り組んでいる人いるはずなので、急いで実現しなさいという意味である。
しかしこれからの時代は、この考え方はより切実に、より現実的になってくるだろう。思いついた瞬間に関連するリソースを探し、うまく活用していかないと、間違いなく誰かがすぐにそれを実現してしまう。
これから新しいビジネスを立ち上げる人は、常に10個以上のアイデアを持ち、その中の複数個を同時並行で実施するくらいのスピード感が求められるだろう。
既存のビジネス・リソースを活用すればよいので、それほど大きな初期投資も必要としない。儲かるか、儲からないかを考えるよりも先に、とりあえず思いついたらサービスを立ち上げてみる。この位のフットワークの軽さがないと、新しい社会において勝ち抜いていくことは難しいだろう。
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