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お金持ちになれる人は責任感の定義が違う

 

 ビジネスや投資で成功するためには、強い責任感を持つことが重要である。成功者の多くは、責任感を持って仕事に取り組むことの大切さを説いている。
 ではお金持ちになれない人は、責任感が希薄なのだろうか。そんなことはないはずである。多くの日本人は、自分のことを責任感が強いと思っており、むしろ経済的に成功する人の方を無責任だと感じている。これは一体どういうことだろうか。

お金持ちにとっての責任感
 両者でこれほどのギャップが生じてしまうのは、お金持ちになれる人とそうでない人で、責任感の定義が異なっているからである。

 お金持ちになれる人は、自分に与えられたミッションや基本的な価値観、掲げた方針などに対して強い責任を感じる傾向がある。一度、決めたことには対しては極めて忠実であり、周囲からの圧力で、これが曲げられることを非常に嫌う。当初のポリシーを徹底的に貫こうとするため、それがうまく働けば、極めて大きな経済的成果となって返ってくる。

 一方、こうした強い責任感はリスクにもなる。大きな資産を作った人でも、資産がゼロになってしまうような失敗をしてしまうケースが散見されるが、そうなってしまうのは、こうした頑な性格が原因となっていることが多い。信念に対してブレないことに、強い責任感を感じるため、時にはそれが柔軟性を欠く原因となってしまうのだ。

 仮に柔軟に対応できる人であっても、何となく状況に合わせることはほとんどない。ダメだと割り切るまでの時間が短いだけであって、完全に納得しないと方向性を変えないという意味では同じである。

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お金に縁がない人の責任感
 一方、お金に縁がない人の責任感は、ほとんどが周囲にいる他人に向けられている。多くの人は、周囲の人から責められると、それがどんなに不当な内容でも過剰に責任感を感じてしまう。

 東芝の不正会計問題などに代表されるように、日本ではしばしば組織の無責任体質が問題になることがある。その時に決まって語られるのが「個人は責任感が強い人ばかりなのだが、集団になると無責任になる」というロジックだ。しかし、この文章における前者の責任感と後者の責任感は、実は異なる概念である。

 「責任感が強い個人」と言っているのは、集団において和を乱さないという意味であって、本質的にモラルが高いということを示しているわけではない。一人一人がモラルに忠実なのではなく、周囲の目を気にして抑制的に行動しているのでモラルがあるように見えるだけだ。一方、後者の責任と言う言葉は、本来の意味での責任である。あらかじめ決められたルールに忠実かという意味の責任である。

 お金に縁のない人のほとんどは、集団における「和」という意味で責任感が強い人である。たとえ「和」が乱れても、ルールや価値観に忠実に行動するというタイプの人は、彼等にとって無責任な人に映る。
 周囲の人がすべての基準になってしまうと、周囲と同じ行動しか取れないのは明白であり、そこにビジネス・チャンスは生まれてこない。両者に経済的な差ができるのは当たり前のことなのである。

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