お金持ちの人ほど自身の欠点に敏感
お金持ちはますますお金持ちになると言われる。お金持ちのところには、新しいビジネスの話がたくさん持ち込まれるので有利にビジネスや投資を進められるというのが、その主な理由と考えられる。だがお金持ちがさらにお金持ちになるのはそれだけが理由ではない。メンタルな部分も大きく影響している可能性がある。
成果に乏しい人ほど自己評価が高い
ビジネスや投資で成功してお金持ちになると、自身の欠点に対する感覚がさらに敏感になってくる。自身の長所を伸ばすことは大事だが、それ以上に重要なのは、欠点をできるだけ少なくすることである。欠点が多いと、せっかくのチャンスに遭遇しても、効果が半減してしまうからだ。
自身の欠点を直視し、これをカバーする動きができる人はお金持ちになりやすいし、うまくいったという成功体験があると、自身に対する厳しい評価にも耐えられるようになる。結果として、さらに成功確率が上がってくる。
これは企業や国家レベルでも同じで、本当に成功している企業や国家は自身に対する評価が極めて厳しい。成功している米国のIT企業は、圧倒的に儲かっていても、他社よりも少しでも劣っていることがあると神経質なまでにそれに対処しようとする。結果として、高い成果を維持し続けることができる。
日本の技術はすばらしいと、自らの技術を過大評価する傾向が強い日本企業と、自社の欠点に神経質になる米国企業との間で、大きな差がついてしまうのはある意味で当然の結果なのである。
日本ではちょっと業績を回復させると、名経営者と賞賛されるが、米国の場合には、高い報酬をもらっている以上、圧倒的な業績を出すのは当たり前という感覚である。
本当は死ぬほど怒っているプロゴルファー
こうした状況は個人においてもまったく同じである。成果が乏しい人ほど、自身に対する評価が高く、欠点を直視しようとしない。その結果、あまりいい成果を出すことができず、自身に対する過大評価が続くという悪循環になる。
一方、お金持ちの自己評価は、たいていの場合、非常に低い。対外的にはそう言わないかもしれないが、ホンネでは自身の能力のなさについて、常に怒っているはずだ。そうであればこそ、欠点を克服し、勝負に勝つことができている。
こうした傾向はスポーツの世界でも同じ事のようである。試合後、負けたプロゴルファーは冷静にインタビューに答えているが、あくまで冷静さを装っているだけといわれる。自分のミスショットに対しては、本当は自分を殺してしまいたいくらい怒っているのだとある解説者が語っていた。
そうなってくると、お金持ちの生活もラクではないということになってしまうのだが、まさにその通りだろう。
精神的にタフさが要求される生活を望まないのであれば、無理にお金持ちを目指す必要はないのかもしれない。だが、こうした厳しい環境を乗り越えても手に入れたいという魅力がお金にはあるようだ。
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