お金持ちの教科書

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お金持ちは本質的な上下関係に敏感。お金がない人は表面的上下関係に敏感

 

 お金持ちの人は本質的な上下関係に敏感である。一方、お金に縁のない人は、表面的な上下関係に敏感である。本質的上下関係を理解できるかどうかは、経済的に豊かになれるのかの分かれ目といってもよい。

どちらが本当の支配者か
 ある会社にAさんとBさんという2人の課長がいる。Aさんは、言葉遣いが誰にでも平等で、常にオープンな雰囲気を醸し出している。部下には「みなさんのおかげでこのチームは成り立っています」とスピーチし、頼んだ仕事を部下が報告してきたときには、必ず「ありがとう」という言葉を投げかけている。

 一方、Bさんは、いかにもな「お偉いさん」である。女性社員に「お茶持ってきて」というのは日常茶飯事で、仕事の催促も「オイ!アレどうなってんだ」といった具合である。機嫌が悪いと部下から話しかけても、無視することもある。

 お金持ちになれるのはどちらなのかということになると、これは圧倒的にAさんなのである。その理由は、Aさんがいい人だからではない。
 Aさんは本質的な意味で人の上に立っており、人を支配できているからである。一方、Bさんは、表面的には支配者のように見えるが、実際には他人を支配できていない可能性が高い。

 Aさんの周囲にいる人は、Aさんの下で働くのが心地よいので、結果的に一生懸命Aさんに尽くすことになる。最終的に得をするのはAさんという図式である。Aさんはある意味で、非常に極悪人なのだ。だが現実問題として、このような人が、最終的には大きな利益を得ることになる。

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ただの使い走りでも本人は満足
 Bさんタイプの人の最大の問題点は、こうしたAさんの戦略性が感覚的に理解できないことである。Bさんにとっては、Aさんが周囲に媚びへつらっているようにしか見えない。どう振る舞えば、他人を本当の意味で支配下におけるのかということについて、あまり理解が及ばないのである。

 年功序列で昇進が決まる日本型の会社であれば、あまり問題はないかもしれないが、昇進が完全に実力型の会社だったり、自分でビジネスをするという立場になると、両者の違いは一気に顕在化してくることになるだろう。

 ある外資系の有力コンサルタントは、社内だけでなく、社外にも自分のファンを作り、戦略的にこうした人間関係を利用していた。
 客観的に見れば、周囲の人は、ただの使い走りにしかなっていないのだが、本人たちは、そのコンサルタントのことが好きなので、喜んでいろいろな仕事をしてくれる。それを見た筆者は、ここまでするのかと、半ばあきれながら、感心した記憶がある。

 お金持ちの人とコミュニケーションを取る時には、よくよく注意した方がよい。非常にいい人そうに見えても、実は周囲の人をうまくコントールできる「悪人」かもしれないからである。気をつけないと、自分も知らず知らずのうちに、その人の応援団にさせられている可能性もあるのだ。

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