お金持ちにとっての真実、貧乏人にとっての真実
お金が欲しいと思っているのになかなかお金持ちになれない人に共通する思考回路がある。それは、自分自身の「思い」が真実であり、客観的事実が真実ではないというものである。こう書くと「そんなバカな」と思うかもしれないが、決して誇張ではない。
確実に儲かる方法などないというのが常識だが・・・
筆者はこうしたサイトを運営しているので、人からどうすればお金持ちになれるのか聞かれることが多い。また筆者は個人投資家でもあるので、株式投資についてアドバイスを求められることもある。
筆者は長年の経験や分析から得られたそれなりの法則性というものについて、このコラムで書いたり、書籍にまとめたりしている。実際、お金持ちになりやすい思考回路や、行動というものは存在しており、それを実践すれば、お金持ちになれる確率は高くなる。
しかし、どのタイミングでどの銘柄を買えばよいのか、どんなビジネスをすればよいのかという部分については、その時々で状況が変わるものであり、これをやれば絶対に儲かるというものは存在しない。そんなものがあればとっくに皆がやっているであろう。また人には得意不得意があり、同じことをやっても成功する人と失敗する人に分かれてしまう。
筆者が提示している考え方は、お金持ちになれる確率を最大限するためのものであり、最終的な判断はやはり自分自身が行うしかないのである。
これは当たり前のことだと思うかもしれないが意外とそうではない。どの銘柄を買えば絶対に儲かる、あるいは、どのビジネスをすれば100%成功するという説明をしないことについて、怒り出す人は多いのである。
感情をコントロールすることは難しいが・・・
そのような人は、確実に100%儲かる方法というものがこの世の中に存在すると無意識に考えており、それがその人にとっての「真実」なのである。ただ残念ながら、これは客観的真実とは異なっており、この考え方から脱却できないと、なかなかお金持ちにはなりにくい。
この逆のパターンもある。お金儲けは「運」だけがすべてであり、お金持ちになるための方法論など、皆インチキだとハナから決めてかかっている人も少なくない。
お金とは魔物であり、多くの人にとってなかなか冷静に向き合うことができない対象のようである。そうであるが故に、多くの人がこれを客観視できず、上記のような感情を持ってしまう。
これは、お金儲けに限らず、冷静さを失っていると、あらゆる分野において、客観的な見方ができなくなるということを意味している。冒頭に書いた、自分自身の「思い」が真実というのはそういった意味である。
このような状態では、お金儲けに限らず、よい結果を生み出すのは難しい。意識して、自分は感情的に物事を判断していないかチェックする必要があるだろう。
人間は感情を持った動物であり、感情をコントールすることはできない。だが、自分が感情的になっていることを認識することはできる。それが分かっていれば、対処の方法はいくらでもあるはずだ。
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