お金持ちは情緒ではなく情報を求める
世の中には、書籍、雑誌、ネットなど数多くのコンテンツが存在している。こうしたコンテンツは情報を得るためのものと思われているが、実際は違う。経済、金融などお金に関するコンテンツであってもそれは同じである。ほとんどのコンテンツが情報ではなく情緒を得るために作られている。
多くの人がコンテンツに情緒を求める
例えば、米国の経済が好調だというニュースを耳にしたとする。だが日本では、米国が好調だというストレートな形では報道されないことが多い。米国は見せかけだけの好景気で実態はボロボロなのではないかというトーンになる。
なぜそうなるのか?それは、多くの人が、情報ではなく、情緒を求めているからだ。そうあって欲しいと多くの人が願望を持っており、そのように記事を書くと実際にコンテンツは売れるのである。
一方、トヨタを始めとする優秀な日本の製造業者のほとんどが米国市場で利益を上げている。つまり日本の物作りを強く支持する人であれば、米国経済が堅調であることを心の底から喜ぶはずである。日本製品をもっともたくさん買ってくれるのは米国だからだ。
合理的な思考を持ち、かつ、日本の製造業の底力を信じている人であれば、米国経済が好調というニュースを聞いた時には、トヨタが儲かり、ひいては日本経済が活性化すると考えるはずだ。株式投資をしているのならば、トヨタは「買い」ということになる。
ところが、日本の製造業はすばらしいと言う人のかなりの割合が、米国経済が不調であることを願っている。そうであればこそ、ネガティブなトーンの記事は売れるのだ。
情緒を求めていると自己矛盾に気付かなくなる
これは完全な自己矛盾であるが、情報ではなく情緒を欲する人は、この自己矛盾に気が付かない。こうした状態でビジネスや株式投資をするわけだから、儲かるワケがないのだ。
こうした情緒的なコンテンツは世の中にたくさん溢れている。だがこうしたコンテンツを作る人を責めても意味がない。顧客が求めている以上、そうしたコンテンツが量産されるのは必然だからである。
もしこの話を聞いて、そうしたコンテンツを作っている人はケシカランなどと考えてしまった場合には、要注意である。こうした発想も一種の情緒主義なのである。
お金持ちになれる人は、こうしたコンテンツを見た時に、情緒的な思いではなく、その背後にあるメカニズムを理解する。
こうした思考回路を持っている人にとっては、自分とは極端に異なる意見や、読んでいてイライラするようなコンテンツでさえ、宝の山となる。
お金儲けに必要なのは情緒ではなく情報である。その意味で情報はいたるところに存在しており、高いコストをかけて収集する必要すらないのだ。それに気付くか気付かないだけかの違いでしかない。
【参考記事】
「お金持ちの人から話を聞くときの注意」
【関連サイト】
「なぜあなたは出世できないのか?」
「投資で成功するために絶対知っておくべきこと」
「起業・独立で成功するために知っておくべきこと」
「放射能から身を守る食品サイト」
「記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト」
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