無謀なことをするのとリスクを取ることは違う
世の中にはリスクを取ることは無謀なことをすることと勘違いしている人がいる。そのような人は、とにかく危ないことをしないとお金儲けはできないと考えているようである。だがそれは正しくない。リスクに対してしっかりとした認識がないと、本当の意味でのお金儲けは難しい。
そもそもリスクとリターンが比例しない仕事がたくさんある
確かに大きな利益を得ようと思ったら、それなりのリスクを取らなければならない。だが問題は、取ったリスクと利益が比例するは限らないという現実である。世の中には、リスクだけを取らされてしまい、まともなリターンが得られないプロジェクトというものが山ほどある。
このようなプロジェクトに関わってしまったら、リスクを取ってリターンを得るどころか、ただ無謀なことをしているだけということになってしまう。しかし現実にはこうしたビジネスや投資に頭から突っ込んでしまう人が結構多いのである。
事業のほとんどすべてをフランチャイザー(本部)に依存したフランチャイズ・ビジネスなどは、まさにリスクだけが大きい事業の典型である。良心的に運営している企業も多いが、一部にはかなり悪質なところもある。
他に行くところがないことが分かっているので、本部はフランチャイジー(加盟店)に対して、無茶な要求ばかりしてくる。支払い条件もどんどん悪くなるので、銀行から無理な借金を重ねなければ資金繰りがつかなくなる。
こうした状況では、リスクが一方的に加盟店に転嫁されているだけである。リスクとリターンを天秤にかける状態にそもそもなっていないのである。
徹底的に慎重になってはじめてリスクが取れる
不動産投資で失敗する人も同様である。物件の価格だけに目が行ってしまい、そもそも収益力のない物件に手を付けてしまうケースが非常に多い。これでは、リターンを得られるどころか、リスクだけが過大になってしまう。まずはリスクとリターンが比例する物件を探すことがスタートラインなのである。
もちろん、どうしても予測が付かず、最後は「エイヤッ!」で決断しなければならない局面というものは必ず存在する。これこそが本当にリスクを取る部分である。だが毎回、「エイヤッ」を繰り返していては、よほど強運の持ち主でも無い限り、必ず失敗する。
本当にリスクを取れる人というのは、リスクを取るべきではない部分では徹底的に慎重である。すべてを緻密に、計画的に進めていき、最後の最後でリスクを取っている。
つまりどこまでが事前の調査で予測可能な部分であり、どこまで予測不可能で、「賭け」をしなければならない部分なのかよく理解しているのである。この段階に達して初めて、リスクを取るという言葉がでてくるものなのだ。
【参考記事】
「漠然と正しい人が儲かる」
【関連サイト】
「なぜあなたは出世できないのか?」
「投資で成功するために絶対知っておくべきこと」
「起業・独立で成功するために知っておくべきこと」
「放射能から身を守る食品サイト」
「記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト」
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