イノベーションに対してどの程度敏感であるべきか
大きなイノベーションが発生する時は、たいがい、お金儲けのチャンスである。お金儲けを考える人にとって、イノベーションの動向はもっとも注意を払っておくべき事柄といえる。だが何でも早ければよいというものではない。適切なタイミングというものがある。
イノベーションをどのタイミングで受け入れるのか?
よく知られているようにインターネットというイノベーションは多額の富を生み出した。インターネットが普及するタイミングで行動を起こした人とそうでない人には、大きな経済的格差が生じることになった。
お金持ちになれる人とそうでない人とでは、こうしたイノベーションに対する意識がかなり異なっている。お金持ちの人はイノベーションを目の前にした時、好き嫌いという感情よりも、好奇心の方が優先する。
逆にお金持ちになれない人は、好奇心よりも好き嫌いの方が優先してしまう。結局、周辺の多くの人が使うようになってから、それを受け入れるという状況になるので、完全に搾取される側に回ってしまう。
実は、イノベーションに対する人々のこうした心理は、マーケティングの世界ではかなり体系化されている。新しく画期的な技術に対する人々の反応は主に以下の5種類に分類される。
①革新者
②初期採用者
③前期追随者
④後期追随者
⑤遅滞者
革新的でありつつ、鈍感さも重要
革新者とは、新しい技術が登場してすぐにこれを試してみる冒険心に溢れた人のことである。このカテゴリーに属する人は全体の2.5%程度しかおらず、イノベーションの初期段階では、こうした人たちの利用が中心となる。
続いて全体の13.5%程度といわれる②の初期採用者が受け入れ始め、やがて本格的な普及が始まり、③以降の人が利用を開始する。
新しい技術の波に乗るためには、本格的に普及する前に手を付けておく必要がある。
新しい技術が市場に本格的に拡大する境目は普及率15%前後といわれているので、②の初期採用者の中に入っていないと、その果実を手にするこはできないということになる。
当然だが、技術が革新的であればあるほど、失敗する確率も上がってくる。①の段階ではその技術が普及するのかははっきりしていないので、失敗するリスクは極めて高い。
一方③の段階では時はすでに遅い。重要なのは②の段階でうまくその市場に参入することである。②の初期段階というのがさらに理想的だ。
そのためには①の革新者のマインドを持ちつつ、③のような鈍さも必要となる。実はこうしたバランス感覚が一番難しい。このあたりをうまくコントロールできるようになれば、ビジネスチャンスを生かすことはより簡単になる。
【参考記事】
「人に褒めてもらいたい病から脱却せよ」
【関連サイト】
「なぜあなたは出世できないのか?」
「投資で成功するために絶対知っておくべきこと」
「起業・独立で成功するために知っておくべきこと」
「放射能から身を守る食品サイト」
「記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト」
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