お金持ちは物事の是非と損得を明確に整理できる
正しいことと自分が得することは一致するとは限らない。これがなかなかうまく合致しないので、皆苦労しているわけだが、実は物事の是非と損得を明確に峻別できていないケースも多い。
正しいことと得することを無理矢理結びつけていたり、その逆もあったりする。だがこれは非常に大きな危険性をはらんだ行為なのだ。お金持ちになるためには、このあたりの峻別をしっかりと付ける必要がある。
是非と損得に関する4つの組み合わせ
物事の是非と損得には、①正しいと思えてかつ自分が得すること、②正しいことだが自分が損すること、③間違っているが自分が得すること、④間違っていて自分も損すること、という4つの組み合わせがある。もちろん①であることが望ましいのだが、必ずしもそうなるとは限らない。場合によっては③を選ぶ必要があることもあるだろうし、②を選択せざるを得ないこともあるだろう。
だがこの組み合わせをきちっと理解した上で状況を判断している人は意外に少ないのである。
例えば政治の世界において、抵抗勢力と呼ばれる人たちがいる。これまで大きな利権を持っていたが、規制緩和などでその利権を失うのでそれに激しく抵抗している人たちのことを指す。
抵抗勢力と呼ばれる人の中には、これまで自分達がしてきたことは③であったと明確に認識しており、あくまでゲームとして、どれだけその利権を維持できるかという立場で画策している人もいる。だがそうではなく、自分達がしてきたことは心の底から正しい、つまり①であったと頑な信じている人も案外多いのだ。
会社の部門がなくなる時のメンタリティを例にあげれば身近に感じる人もいるだろうか?なくなってしまう部門の人にとっては、全社的に見れば②なのだが、④だと思い込んでいる人は案外多いものである。
確信犯は大きく間違わない
これはお金持ちという観点からすると、非常に由々しき事態である。世の中そうそう甘いものではなく、①の環境でお金儲けができることなどほとんどない。③との間で綱引きとなるのが普通である。その時に、「これは間違っているかもしれないが、自分には得になる」、あるいは「正しいことだが自分が損をする」と明確に理解できなければ、結果的にとんでもない決断を下してしまう可能性が高いのだ。
正しくないと思っても自分に得なので実行するという行為は、一見よくないことに見えるが必ずしもそうではない。
正しくないことだと明確に意識していれば、どこまでなら妥協できるのか、どこを超えてはいけない一線とするのかが、はっきり自分で理解できる。これは一種の安全運転なのである。
逆に無条件に自分のやっていることは正しいと信じている人は危ない。会社のためと思ってやったところが、結局、犯罪者にまでなってしまいましたというサラリーマンは案外多いのだが、すべてこのパターンである。
前近代的なコミュニティでは、物事の是非と自己の利益が一致するよう強要されることが多い。
だがこれらは本来、相反するものであり、大金を稼ぐということは、そのバランスをうまく取るという作業なのである。確信犯はあまり褒められたものではないが、大きく間違ったことはしないものなのだ。
【参考記事】
「お金持ちになるのに経験は必須なのか?」
【関連サイト】
「なぜあなたは出世できないのか?」
「投資で成功するために絶対知っておくべきこと」
「起業・独立で成功するために知っておくべきこと」
「放射能から身を守る食品サイト」
「記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト」
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