お金持ちは専門家を恐れない
一般の人は専門家と呼ばれる人にとても弱い。金融工学の専門家、経済の専門家、ITの専門家など、世の中は専門家だらけである。
専門家はある分野を専門に勉強した人なので、その分野にかけては非常に頼りになる存在である。だが専門家はあくまで専門家でしかなく、それ以上でもそれ以下でもない。だが多くの人はITの専門家だと聞くと、その人に「どのIT企業が伸びますか」などと聞いてしまうのである。
これを繰り返していては、お金を失うばかりである。専門家をうまく扱うことができないとお金持ちにはなれないと思った方がよい。
専門家が存在する理由
専門家はその分野の専門知識を持っている人だが、決して予言者ではない。専門家に聞けば、将来のことも含めて分かるのであれば、100%儲かる投資対象が存在することになってしまう。だがそうだと分かっていても、多くの人は「専門家」「その道の権威」、という人を前にすると萎縮してしまうのだ。
商品やサービスを提供する側は、高学歴の権威ある専門家を同席させ、顧客を萎縮させて自分達が売りたい商品やサービスを薦めてくる。
これはビジネスの常套手段である。だが専門家に弱いと、相手のペースで言いくるめられてしまう。結果としてマンション・デベロッパーの社員にマンションは買った方がいいでしょうか?などと聞いてしまったり、株式のアナリストに買った方がいいでしょうか?などと相談するハメになってしまうのだ。
これは企業でも同じである。初めて情報システム部に配属になってしまった人はシステムのことが分からず非常に心細い。システム会社の専門家は、ここを上手く突いてくる。懇切丁寧にシステムのことを教えてくれるのだ。最終的にはシステム会社の人に、システムは構築した方がいいでしょうか?と聞くことになってしまう。
だがお金持ちの人は違う。人にもよるかもしれないが、お金持ちは総じて専門家の扱いが上手い。うまく相手のプライドをくすぐっていろいろと情報を引き出すが、専門家に依存したり、教えを請うようなことは決してしないのだ。
専門家を利用できるようになるためには
専門家をうまく扱うためには、質問のやり方が重要となる。ITの専門家にあるGoogleの技術について質問するとしよう。だが専門家にGoogleはスゴイのですか?と聞いてはダメである。
Googleの技術はなぜスゴイと言われているのですか?ほかとは何が違うのですか?検索エンジンはどのような仕組みになっているのですか?といった具合に、Why、What、Howに関連したキーワードを質問に入れることが大事である。
普通の人はこうした質問をすることを避ける傾向がある。知らないことに対して恥ずかしいという心理が働き、何故、何、どんな、を連発するのが憚られるのである。
だがこれは、専門家のペースにはまってしまう最大の原因となる。何故、何を連発して、分からなければ、分かるまで説明を求めることが重要である。そうすれば、決して相手のペースにはまることはない。
お金持ちがそれをできるのは、投資や取引など質問する目的が明確になっていることに加えて、自分に自信があるという点が大きく作用している。
心に余裕があるので、専門知識を持った人にも引け目を感じることなく、ドライに接することができるのだ。これはお金持ちでなくても、トレーニングで実現が可能だ。こうした振る舞いは身につけておいて損はない。
【参考記事】
「お金持ちは年齢に関係なく人脈を構築できる」
【関連サイト】
「なぜあなたは出世できないのか?」
「投資で成功するために絶対知っておくべきこと」
「起業・独立で成功するために知っておくべきこと」
「放射能から身を守る食品サイト」
「記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト」
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