お金持ちはなぜか不動産が好き
お金持ちの人で不動産好きな人は多い。筆者はそれほどお金持ちというわけではないが、それでも不動産は大好きだ。面白そうな物件があるとよく内見するし、海外に行った時には、買う気はなくても、現地の不動産屋に入ってよく物件を見せてもらう。
不動産はある意味で最強の投資商品である
お金持ちの人で不動産を好む人が多い理由は、不動産がお金持ちの人を引きつける魅力を数多く備えているからだと考えられる。
まず不動産は投資商品であるという点が大きい。優良な不動産を適切な価格で買えば、かなりの利益を出すことができる。しかも日本ではもっとも融資を引き出しやすい投資商品でもある。
株式投資を融資で実施(信用取引)しようと思ったら、それは大変である。今では規制緩和でかなりラクになったが、それでもレバレッジや取引条件の規制は異常に厳しい。
事業も同じである。銀行から事業計画だけで融資を引き出そうと思ってもなかなか大変だ。だが不動産は一発で担保となる。一定の自己資金は必要だが、購入する商品を担保に多額の融資を引き出せる投資商品など不動産以外には存在しない。
こうした投資対象としての魅力があるため、お金にめざとい人たちは、いい物件がないか常にアンテナを張っている。不動産が好きな人が多いのもうなずける。
不動産が分かると多くのビジネスが理解できるようになる
だが理由はそれだけではない。不動産は生活やビジネスに直結するものでもあるため、物件にはかなりの個性がある。そうした物件ごとの個性が不動産をより面白いものにしている。
物件は、所有者やテナントの置かれた状況で様子がだいぶ異なってくる。
物件を見る楽しみの一つは、その物件がどのような環境でどういった目的で建てられたのかを想像することである。また、現在の所有者がどのような経緯で物件を売りに出したのかを推定することもなかなか面白い。
背後には銀行の融資返済に行き詰まっていたり、会社が倒産したりという事情が存在する場合もあるし、あまりにも儲かりすぎて、お金をかけすぎた物件というものもある。物件の中に、いろいろなビジネス・ケースが詰まっているのである。
テナントを見ることもなかなか勉強になる。商業不動産は不思議なもので、特定の業界のテナントが集まりやすい物件というものがある。なぜそうなのかが分かるようになると、だいぶビジネスに対するセンスが磨かれてくるのだ。
お金持ちの人は実際に買わなくても、物件を見たら、どうやって収益を上げるのかシミュレーションしていることが多い。同じ住宅物件でも、単身者向けなのか、家族向けなのか、あるいは外国人向けなのか、お金持ち向けなのか、誰をターゲットにするのかで、物件のリニューアル方法は変わってくる。飲食店がテナントに入る可能性がある場合には、飲食店のビジネスについてもある程度知っておく必要がある。
こうした作業を日常的に繰り返していると、多くの商売について基礎的な知識が身についてくる。お金持ちの人はその中から自身のビジネスのヒントも多く得ているのかもしれない。
【参考記事】
「賃貸と持ち家はどちらが得なのか?」
【関連サイト】
「なぜあなたは出世できないのか?」
「投資で成功するために絶対知っておくべきこと」
「起業・独立で成功するために知っておくべきこと」
「放射能から身を守る食品サイト」
「記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト」
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