安易に成功者のマネをするな
お金持ちになりたいと考え、メディアに頻繁に登場する成功者のマネを安易に実行することは危険だ。成功者にもいろいろあるが、メディアに頻繁に登場する成功者はむしろ少数派で特殊なケースが多いのだ。
メディアで取り上げられやすい成功者
冷静に考えれば分かることだが、メディアに頻繁に登場するというからには何らかの理由がある。もっとも可能性が高いのは、本人がメディア側に取り上げやすいキャラクターを持っているとケースである。次に考えられるのが、何らかの理由で成功者がメディアに出たいと考えているというケースだ。
メディアの顧客は一般大衆であり、彼らの多くは真実を知りたいわけではない。彼は情報を消費しているのであり、耳に心地の良い話が欲しいのだ。
メディア側はその心理にしたがってあらかじめストーリーを作り上げており、それに合致する人を探し出してしまう。このため、メディアによく取り上げられる人は偏った環境の人ばかりということになってしまう。
メディアでよく取り上げられる成功者は、なぜか皆、挫折を経験しており、それをバネに成功を掴んでいる。昔は劣等生だったという人も多い。
もちろん挫折をバネにすることは大事なのだが、それが成功の秘訣なのかというと話は別である。
実際成功した人には、お金持ちになるためにはどうしたらよいのかひたすら考え抜き、いろいろなことにトライして、その中でうまくいったものをピックアップして育て上げた人も多い。だがこのような話は涙を誘うストーリーにはなりにくく、メディアには取り上げられないのだ。
楽できそうな話には要注意
お金持ちの人の中には、自分が有名になりたいという理由からわざわざ自分でお金を払ってメディアに登場したがる人もいる。また本当はお金持ちでないにも関わらず、お金儲けをしたいという魂胆からお金持ちとしてメディアに登場する人もいる。
彼らの話も相当脚色されているので、そのまま受け取るのは危険だ。
この手の話に共通しているのは、ラクできそうな話が多いという点である。
自分の直感を信じる、嫌いなことはやらない、細かいことは気にしない、うまくいく絶対的な方法がある、などが代表的な例といえる。
特にうまくいく絶対的な方法があると匂わせる人は、それを記した情報商材を販売したいと考えている可能性もあるので注意が必要だ。
お金持ちになるためには、多少は世の中の常識に逆らうことが必要となるが、ことさらに常識に逆らったことを繰り返して成功した人は、天才肌か運がいいのかのどちらかだ。
また直感を信じてよいのは最後の最後、すべてを検討しつくした後のことであって、日常的に直感にばかり頼っていてはいつか必ず失敗する。
成功者の話をどれだけ選別することができるのかも、お金持ちになるための重要なテストの一つと考えるべきである。
【参考記事】
「誰が敵なのかを見極める」
【関連サイト】
「なぜあなたは出世できないのか?」
「投資で成功するために絶対知っておくべきこと」
「起業・独立で成功するために知っておくべきこと」
「放射能から身を守る食品サイト」
「記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト」
関連記事
-
-
楽天やAmazonで生活する人
前回のコラムでは、自力で食べていけることと、お金持ちになることには大きな違いが …
-
-
お金持ちは自分へのご褒美をしない
自分へのご褒美というものがある。多くは頑張った自分に対して、何か欲しいをモノを …
-
-
お金持ちになるためには半歩先を行くことが大事
新しいことを人に先んじて成功させた人は、先行者利益を享受することができる。だが …
-
-
迷ったらチャレンジングな方を取れ
お金持ちになるための考え方の一つに「迷ったらチャレンジングな方を取れ」というも …
-
-
理系の人はお金持ちになれない?
前回は右脳、左脳の話題を取り上げたが、今回は理科系と文科系の違いに関する話題で …
-
-
お金持ちにとって消費してよいお金とは
散財して資産をなくしてしまうお金持ちは論外として、大きな資産を維持できるお金持 …
-
-
成功できる人は、嫁ブロックなど関係ない
SMAPの独立騒動で、あらためて嫁ブロックという言葉が注目されている。もっとも …
-
-
港区の住民はなぜお金持ちなのか?
東京でリッチな人が住むエリアと聞いて、真っ先に思い浮かべるのは港区である。実際 …
-
-
公務員がなぜセレブになってしまうのか?
消費社会研究家で「下流社会」などの著書がある三浦展氏によると、このところ公務員 …
-
-
お金儲けは才能なのか?
お金持ちになるには才能が重要だといわれる。確かに、いろいろなことに挑戦し、その …
- PREV
- お金が貯まらない人は言い訳が得意
- NEXT
- 本当に好きなことはお金を持ってみないと分からない