いつでも買えると思うと買わなくなる
お金の有無は人の消費意欲に大きな影響を与える。自分の性格は経済状況などでそうそう変わるものではないと思っている人でも、実際にお金を持ったり、お金を無くしたりすると性格が大きく変わってしまう人もいる。
お金持ちになるとモノが欲しくなくなる人
お金持ちになると、消費欲に火がついてますます消費する人もいるが、お金を持ったとたんに消費意欲をなくす人もいる。お金を持つとさらに消費したくなる心理は分かるが、お金持ちになったのに消費したくなくなるのはどういうメカニズムなのだろうか?
情報商材の販売で急にお金持ちになったEさんは、当初は嬉しくて散財を繰り返した。だがしばらくすると、ほとんどお金を使わなくなってしまった。
Eさんにその理由を尋ねると、帰ってきた答えは「いつでも買えると思うと面倒になった」というものだった。以前は欲しいものが出てくると欲しくて欲しくてたまらなかったが、実はその商品が欲しいのではなく、消費することそのものを望んでいたのだ。
現在は十分なお金を持っているため、いつでもその商品は買える。消費はしたいときにできる立場になった。こうなると、消費そのものへの欲求は減り、その商品自体が欲しいかどうかにかかってくる。よくよく考えてみると、それほどまでに欲しい商品というのは思ったより少なかったというわけである。
これは外食や夜遊びにもあてはまる。お金持ちになって都心部に引っ越してくると、なぜか外食や夜遊びへの欲求が激減してしまうという人が少なからず存在する。
銀座や六本木は、それ自体の魅力もさることながら、なかなか普段は行けないという距離感がその魅力を大きくしていた。近くに住んでしまうといつでもいくことができる。こうなってしまうと、銀座や六本木のありがたみが半減してしまうのである。
価値は商品ではなく行為にある
漫画家の江川達也氏も同じような経験をしている。旅行が好きで各地のホテルの風呂を楽しんでいたが、豪邸を建設し、自分好みの風呂を作った結果、自宅より満足できる風呂は見当たらなくなり、旅行に行かなくなってしまったのだ。
このことは消費の本質をよく表している。消費の半分は行為に対する対価なのである。これはいろいろな意味で応用ができる知識だ。
消費欲を抑制したいと思っているならば、ある程度は散財してみるのもいいかもしれない。おおよその状況が分かってくるとあまり魅力を感じなくなるかもしれない(まれに中毒のようにハマってしまうこともあるので注意が必要)。
またお金儲けという点では、モノではなく行為に価値があるということだ。単にいいものを提供しただけではいいビジネスはできない。魅力的な行為が付随してはじめてお客さんは財布のヒモを緩めるのだ。
【参考記事】
「お金持ちはキャバクラでおいしい思いができるのか?」
【関連サイト】
「なぜあなたは出世できないのか?」
「投資で成功するために絶対知っておくべきこと」
「起業・独立で成功するために知っておくべきこと」
「放射能から身を守る食品サイト」
「記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト」
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