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本当は存在しない「わらしべ長者」

 

 スマホ系のアプリ開発会社を経営するD君は20代ですでにかなりのお金持ちである。見た目は普通の20代の若者だが、都内のタワマンに住み、ポルシェに乗っている。
 D君にお金持ちになるための秘訣を聞いてみた。「収入を最大化して支出を減らす。それだけですよ」身も蓋もない答だ。だがD君に限らず、企業のオーナー社長などに聞いてみると同じような答が帰ってくることが多い。

コツコツ倹約は実は合理的ではない 
 収入をできるだけ増やし、支出は自分の身の丈にあったレベルに抑える。簡単なことのようだが実は難しい。人間の行動には合理性だけでは割り切れない欲望が入り込むからだ。人間は右脳の影響から簡単には逃れられない。

 ではコツコツと倹約と貯蓄に励んでいる人は、完璧な合理的主義者なのだろうか?答はノーだ。倹約と貯蓄に励んでいる人のほとんどは、何かの目的があるわけではなく、それ自体が目的となっている。おそらく貯蓄をすることで安心を得たいのだろう。これも一種の非合理的な、右脳の行動パターンなのだ。

 感情に左右されずに、合理的に収入と支出のバランスを取るのは難しい。だからこそ、多くのお金持ちが、収入と支出のバランスについて重視している。

 一時期「わらしべ長者」がブームになったことがあった。わらしべ長者は日本の昔話で、コツコツと物々交換を積み上げていって、自分でも気がつかないうちに最後には大金持ちになったという話である。コツコツと積み上げることがよい結果を生むことのたとえによく使われている。

わらしべ長者は幻想?

 では、コツコツと貯金と倹約に励むとお金持ちになれるのだろうか?小金持ちにはなれるようだが、現実社会では倹約ではお金持ちにはなれないらしい。

チャレンジしないとお金持ちにはなれない
 都内の資産家U氏は、わらしべ長者の話について「この話は、お金がない庶民にとって、お金持ちはこうあって欲しいという単なる願望ですよ」と一蹴した。

 日本はお金持ちに対する社会の妬みが激しいので、自身の資産について問われると本能的に「一生懸命仕事をしていたら、知らず知らずのうちにお金が貯まっていた」と答えるのだそうだ。
 U氏は思ったことをズケズケというタイプなので、このような表現となっているが、U氏が主張しているのは「チャレンジをしたことがない金持ちなどいない」ということだ。

 事業であれ転職であれ、一定以上のお金を稼いだ人のほとんどが、ある時期に、それなりのチャレンジをしている。知らず知らずのうちに大金持ちになるというような甘い話はめったに存在しないのだ。

 これは投資でも同じである。

 世の中のマネー誌などを読むと、長期的なスタンスでコツコツと投資をすることの有効性が主張されている。だがこれは一定以上の資産を持った人の話だ。億単位の資産があれば、比較的安全な商品でポートフォリオを組むことで、年数%のリターンを得ることができる。5億円の資金があれば、低めに見積もって3%の運用だとしても年間1500万円にもなる。

分散投資は、すでに大金持ちになっている人のためのもの

 だが、軍資金が100万円では、3%の運用を繰り返したところでお小遣いにしかならない。投資の世界で大きな資産を作った人のほとんどは、例外なく大きな賭けをしている。2000年のネットバブル前後には株で億単位の資産を作った人が続出したが、その多くはライブドアなど株価が異常なまでに高騰した数社への投資にほとんどの利益を得ていたはずだ。

 彼らは決して「ライブドア1社で資産を作りました」とは言わない。だが現実はこの通りだ。これはウラを返せば大損してゲームから降りた人がたくさんいることも示唆している。ネットバブルに一発賭ける話は極端にしても、投資である程度の儲けを得ようと思ったら、投資は分散せず、ある程度のリスクを覚悟で集中投資するしかないのだ。

努力と労力はリスクを減らすために使え
 リスクを覚悟してチャレンジをしないとお金持ちにはなれないという話だったが、実はこの話にはまだウラがある。同じチャレンジでも、それぞれのリスクが同じ水準とは限らないのである。要するに、同じチャレンジでもより安全で大きなリターンを得るチャンスはあるということだ。

 お金持ちを目指していて、かつコツコツと努力する忍耐力があるならば、よりリスクの少ないチャンスを探すためにその労力を投じるのが賢いやり方だろう。

【参考記事】
お金をたくさん使わないとお金持ちになれない?
【関連サイト】
なぜあなたは出世できないのか?
投資で成功するために絶対知っておくべきこと
起業・独立で成功するために知っておくべきこと
放射能から身を守る食品サイト
記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト

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